佳作 |
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○
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イルカ *
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われ先に餌もらわんと口開けてつばめの雛は巣に声をあぐ
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評)
つばめの、あとの二首も残しておくと良いでしょう。貴女の歌いたかったのは、「育ち来しつばめの雛のはみ出して一羽あやふし巣にしがみつく」ということではなかったのかな?面白いところを見ているのに、時間切れだった? |
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○
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仲 山 *
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色々の経歴持ちし人達のホームに入りて戸惑うばかり |
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評)
気持としてはどれも心ひかれますが、表現がもう一歩。例えば「このホームにバリトン歌手の来ますという共に歌おう故里の歌」「マスコット何時も付けいし車椅子ホームの秋田美人と聞きぬ」とか、一寸のことで良くなります。 |
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○
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新 緑 *
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一輪車に大根押して来る老いを施設の人ら笑顔で待てり
後ろ向きに手摺伝いに下りるわれを見守りながら友も下り来る
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評)
一首目その場の雰囲気を温かく捕えています。二首目、それでも歩けるのは有りがたいですね。皆が見守っていますからがんばりましょう。「われ」の次に「を」を入れました。 |
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○
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けいこ
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濃き淡き小島の影の重なりて二艘の舟がかなたへむかふ
四月ぶりにふるさとへ発つこの朝抱けるをさなと交はす「さよなら」
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評) 「舟は」でなく「舟が」にしてみました。二首目ですが、「抱けるをさな」とさよならなのですか? 作者と幼児は一緒に発ち、誰かとさよならを交わすのですか?良い歌になりそうなのに、そこのところが一寸曖昧でした。 |
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○
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栄 藤
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チャイム鳴る度に吠えゐしわが犬の死にたるゆゑに吠ゆることなし
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評) 「死にたるゆゑに」は普通は理屈めいて生きない句ですが、この作では、当たり前の事実を強調して、ある悲しみを表現できたように思います。「高校球児を」と「を」を入れてこの歌も残せるでしょう。ところで、三度の食事が苦痛だという状態、良くなりましたか?心配です。 |
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