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○ |
東 京 |
佐々木 忠郎 |
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宮地先生在さぬ全国歌会近付きてベッドに祈る良き会なれと
大地震襲はば襲へ歩行叶はぬ吾はベッドに命預けつ |
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○ |
三 鷹 |
三宅 奈緒子 |
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おのが身を祈るにあらずこの国を祈れり今日は会堂に来て
追悼の拙き文を書きつぐといくにち君の生を面かげを追ふ |
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○ |
東 京 |
吉村 睦人 |
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土屋先生の厳しき選にたち向かひ勢ひありきかの頃のアララギ
甘き選者の甘き選に蝟集するなどと言ふことよも無かるべし |
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○ |
奈 良 |
小谷 稔 |
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国の勧めし植林の檜くらく茂りふるさとの恃む谷水痩せぬ
兄の気負ひし植林は何枝打ちもできず年々荒れてゆくのみ |
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○ |
東 京 |
雁部 貞夫 |
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神田界隈ホテルはどこも満員か大地震すぎし街辿りゆく
部屋中のクッション集めて寝ねんとす余震の事はさもあらばあれ |
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○ |
さいたま |
倉林 美千子 |
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五味門の兄といふのみの関はりに五十余年の淡き交はり 宮地先生追悼
葬りより帰りて亡き人を数へゐき風遠く吹く春の夜更けて |
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○ |
東 京 |
實藤 恒子 |
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野菜出荷の制限出でし多古町に病臥の友夫妻いかにかいます
予想つかぬ自然となりし究極は不遜なる人間のエゴにてあらむ |
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○ |
四日市 |
大井 力 |
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避難所のマイクに津波を報らせつぎ流されゆきし処女子ひとり
反対の者遠ざけて築きたる体制がいまほころぶときか |
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○ |
小 山 |
星野 清 |
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東京都が水道水の放射能言へば各地より発表が継ぐ
標的とならば大量の放射能飛び出でむ原子炉が日本に五十余基 |
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(以下 HP指導の編集委員・インストラクター・アドバイザー) |
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○ |
札 幌 |
内田 弘 |
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滴る雨に水銀灯は北に延び春は煙りて街を点しぬ
さあご自由になさいませヒト属の一生など地球には一瞬 |
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○ |
取 手 |
小口 勝次 |
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わが里の諏訪に学びし先生の湖水を眺むるみ姿浮かぶ
先生の葬りに並び立つなかに携へ来られし諏訪の人々 |
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