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○ |
横 浜 |
大窪 和子 |
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ポストまで行くからと夫を誘ひ出す序での散歩ノゲシ咲くみち 棕櫚の木をするする上りひとつ跳ねベランダの猫われの餌を待つ |
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○ |
能 美 |
小田 利文 |
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テレワークの効果か道の空きゐるは送迎業務の吾にありがたし 「コロナ後の世界」を垣間見る如し「ツイッターデモ」に政治動きぬ |
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○ |
生 駒 |
小松 昶 |
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高気密度マスクに麻酔を始むればたちまち息の苦しくなりぬ フェイス・カバーに咽頭深く覗くとき視野の曇りぬ吾が息づきに |
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○ |
東広島 |
米安 幸子 |
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陸海空コロナウイルスの運ばれてマスクは外交の手立てともなる コロナ禍の医療現場の困難に百年前の英世
思はる |
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○ |
東 京 |
清野 八枝 |
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上下階
のホテルの窓を開け放ち近ぢかと聞く春の潮騒 (伊豆) ウエイターに習ひて少女のたたみたるナプキンは極楽鳥花
の花の形す |
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○ |
島 田 |
八木 康子 |
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明け方の早き目覚めに湧き止まずよぎる思ひ出たどるひととき 何におぢけて見つめ止まざるわが眼たゆまず進みゆく秒針を |
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○ |
小 山 |
金野 久子(アシスタント) |
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人類は幾たび危機を越え来しか橡の穂花は青空を指す 人間の驕り正さむ摂理ともクリスチャンの友静かに語る |
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