佳作 |
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○ |
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橘 新左衛門 |
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風そよぐ春の田中にゆっくりと降り来る気球に子ら駆け寄りぬ |
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鍬置きて麦藁帽取れば風すずし草との戦ひ始まらむとす |
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○ |
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森 良子 |
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机を這うてんとう虫を指で追うコンピューターの起ちあがるまで |
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窓に入る春の日差しの眩しくてパソコンを閉じ立ちあがりたり |
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○ |
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えめ |
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太陽の光を車輪の一点に集めて自転車は走り過ぎゆく |
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○ |
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長澤 英治 |
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デーベー(DB)の機関士と目の合いたれば声高にわがドイツ語ためす |
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○ |
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田中 教子 |
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「友達のままで居よう」と言いながら馬酔木の花を手折りくれたり |
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○ |
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尾部 論 |
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敵の資産は三億スイスフランとぞ霙降る露地に空を見上げぬ |
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「寸評」 |
秀作該当なし。全体に作品が弱い。上記はまずまずのレベルに達しているもの。
投稿作品の中に文法的に問題のあるものが見受けられた。歌を作るものはせめて文語文法の基礎的な勉強くらいはしていただきたい。 |
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「石井補足」 |
今回は投稿者について何もご存知ない宮地氏に、試みに目を通していただいた。
結果は以上の通りである。 橘氏のニ首とえめさんの一首は「秀作」に近いものであった。
尾部氏の「敵」についてははっきりしないが一応このまま受け取ることにした。 |
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