秀作 |
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○ |
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長澤 英治 |
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昇格者リストを壁に見しものが黙つて吾のかたはらを過ぐ |
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評) 「リスト」は「人事」とした方が強く訴える。 よい作品だ。 |
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佳作 |
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○ |
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大窪 和子 |
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ラテン・コンサート聴きつつ心たゆたへりさびしきことはひとにかかはる |
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評) 「かかはる」では弱い。 私なら「ひとに告げ得ず」としたいところだ。 |
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○ |
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倉田アンソニー未歩 |
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三月のカレンダーに映る菜の花のやさしい黄色は米国(ここ)に無い色 |
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評) ふんわりした優しい口調の作だが「黄のやさしさは」と若干引き締めたい。
米国と書いて「ここ」とルビのような形を付けるのは無理。 |
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○ |
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下野 雅史 |
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夕立に傘をさしたる人々の合間を走る右へ左へ |
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評) よく分る作だが、結句を動作にせず、もっと意味や内容を補強する言葉を使いたい。 |
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○ |
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尾部 論 |
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SAMOWAに紅茶の沸ける音のする広間の吾の難問自問 |
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評) 「広間」は自宅か?もしそうなら「今宵」として、時間を感じさせたい。SAMOWAのスペルはこれでよいのか? |
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