佳作 |
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○
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新 緑
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わがジャンパーきつくなりたり太りきて着るは息子の形見のジャンパー |
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評)
初句と結句を「ジャンパー」できっかり囲ってしまってはやはり煩いでしょう。切なさをうたうのだから尚更です。サプリメントの歌も詠う意味が今はよく判りました。 |
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○
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小林 久美子
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幾たびも布野も赤名も通りたり歌知りてより親しみの湧く
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評)
いずれにせよ背景を知って旅する方が、深い感動を得られるものですね。布野は憲吉、赤名は文明? でも大丈夫。これからですよ。 |
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○
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けいこ
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孫去りて広きわが家のなほ広し閑かなる午後を日向ぼこせり
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評)
急に静かになった感じがよく出ています。「うつろなる」の心理詠、下の句で支えられたが言葉の斡旋をもう少し。 |
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○
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荒堀 治雄(栄藤)
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台風はよぎりて行けりレーダーの映像に小さし日本の国は |
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評)
「かぐや」の映像などを見ても、今更に日本は小さな国という実感がわきますね。本名を入れて下さったのね。いよいよ本気ですねとこちらの力も入ります。「杖」の歌も良い。淡々とした持ち味がでてきました。続けてください。 |
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○
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吉井 秀雄
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北方の血を受け継ぎし青年か凍らぬ湖(うみ)を見守(まも)りて立てり
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評)
温暖化を受け止めた歌なのでしょう。上の句の表現からその意気込みが伝わるので、よくまとまった「北辰」よりもあえて意欲作をとりました。しかし、「白熊」の歌になると結句などは突然すぎて読者に理解できませんよ。 |
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○
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いあさ
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雨の日も自転車通勤変らざる息子の背中たくましくみゆ
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評)
よくがんばりましたね。上の句が詰まっているので、結句の字足らずが目立ちます。「大きく」を「たくましく」にしてみました。どれも気持はわかりますが、歌らしくと思わず、素直に言いたい事をぶつけてください。 |
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○
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仲 山
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ひさしぶりホームの屋上にあがりたり富士を遠くに眺めて降りる
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評)
「玉露」の味わいも落ち着いてよいが、久々の屋上はもっと気持がよかったでしょう。「あがりけり」を「あがりたり」に。独りでも行動すると歌ができて元気がでます。歌仲間には年寄りもたくさんいますから、どんどん話しかけてください。 |
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