作品投稿

作品募集要項

短歌をお寄せ下さい。作品には運営委員による指導があります。以下の手順でお願いします。

(1)「初稿」の提出。1人1か月に5首まで。自作未発表作品であること
(2)「改稿」の提出。「掲示板」での添削等を取り入れた改作。この提出は月3回程度。
(3)毎月20日までに「最終稿」と明記して、1人3首まで(厳守)を、指導を受けた作品の中から自選して、あらためて提出
(4)ハンドルネームを使用してもよいが、混乱が生じやすいので頻繁に変えないこと。
(5)「新アララギ」本誌の会員は、ここに投稿した作品を本誌に二重投稿することのないように注意する。
(6) 投稿された作品は選抜の上、「新アララギ」誌上又はインターネット上のホームページに掲載される。掲載後は原則、削除や消去は不可である。


作品投稿ページ

投稿はこちら

今月の秀歌と選評



 (2020年9月) < *印 新仮名遣い

米安 幸子(HP運営委員)



秀作



文 雄 *


しんどさをみせねばわれが元気だと思いて妻ははしゃぎていたり
なりゆきに任すとおもえば楽にして生きん生きんと思えば苦し
九十三まで生きたからもういいと思えば少し楽になりたり


評)
思うところを率直に平明に、調べに乗せてうたわれた九月の歌は、そのまま夫人への愛のエールではないでしょうか。ご夫妻のご長命を心からお祝い申し上げます。



は な *


病窓に一つ一つと灯の増して探していたり我が家の明かり
炎天を突き上げるごとき花房の百日紅見つつ階段登る


評)
視点の定まらない初稿に、ポイントを絞ることを提案しました。すると、丁寧な写生に始まり、言外からは入院中の作者の様子も窺えるような、期待以上の歌に仕上がりました。このまま「新アララギ」に紹介したいと思う程です。



夢 子 *


静かなる愛に安らぎうとうととまどろむ君を揺さぶり起こす
「もう一度愛して」と言う花言葉その黄水仙のブーケを君に


評)
君なるお方は、現在ターミナルケアの患者さんかも知れないと思って鑑賞しました。深読みでしたらお許しください。一首目には、作者の叫びにも近い詠嘆が籠められ、二首目にも、人の世の何とも言えない哀愁がにじみ出ています。



清水 織恵 *


逝く夏を惜しみてレモンイエローのペディキュアを塗るわが夏のいろ
なにもかも捨て去るように走る我にトンボだけが近寄りてくる


評)
只今のこの欄では最も若い作者だと思います。二首ともセンスのある読みぶりに注目しました。詠いたいことがある今こそ、思いっきりうたってください。期待しています。



鈴木 英一 *


風捕らえ高く上がりて急降下飛燕の早わざサーファーのごとし


評)
情景の切り取りが上手く、直喩法も成功して動きのある爽快な作品となりました。



山水 文絵 *


幼き日竿継ぎ足して蝉採りきいま目の先に啼くをかなしむ
すっぴんにマスクが習いの我なれど今朝は化粧すZOOMの日なり


評)
<竿継ぎ足して>という具体が良い。長じて今は、目の高さに聞く蝉の声。その一途さをかなしむ作者である。二首目は、コロナ禍を女性の視線からユーモラスに詠って、特色があります。



亀田 鶴男


前橋より二時間かけて通ひゐし友がときをり見せたる笑顔
川沿ひの道を分かれて湯治場へ祖母を運びし父のトラック
利根川に架かる鉄橋の下を抜け海へと続く長き土手道


評)
回想詠ながら読者をも引き込む写生力だと思います。惜しむらくは、体言止が並ぶと平板な印象がのこるように感じます。


佳作



紅 葉 *


並ばぬと席に座れぬ東京が戻ってきたりマスクをつける
質問に答えるうちに少しずつうつつに戻る仕事をしよう


評)
GoToという簡略な言葉が否応なく定着した昨今です。この歌は、第一次の自粛規制が緩められたころでしょうか。東京行きの朝のホームに並び、引き締まった気持をさらっと歌って成功しています。続く歌にもスタートの気分が読み取れます。



ハワイアロハ *


一手ごと評価値の動く局面に藤井二冠は長考に沈む
プロ棋士の駒組み真似れど次々にわが駒取られぬ将棋ゲームに


評)
期待の星藤井二冠に触発されて、将棋ゲームに本気で取り組む行動力は、この後の歌の幅をも広げるでしょう。



黒川 泰雄 *


犬だけがわが掛け声に寄りてくるもの言えぬ汝が唯一の友
夕闇に聞く蝉時雨我が傍に腹這う犬も耳そばだてて


評)
老犬に近い犬との生活を、愛情過多に陥ることなく詠われていて味があると思います。



原田 好美 *


ジャガイモをストロン(塊茎)と学ぶ生徒らは掘りたるイモを「ストロン」と上ぐ
原爆の無惨伝える資料館訪ね戻りて生徒に語る


評)
適応指導教室の生徒達との交流を、生き生きと詠まれていて特色がある。原爆資料館のことは、折に触れて繰り返し生徒さんに話してあげてください。



はずき *


九年ぶり日本の技術が認められスパコン「富岳」は世界四冠
明日にもコロナワクチン開発へ進めスパコン世界に羽ばたけ


評)
スーパーコンピューターの完成は、我々日本人には久々に明るい話題でしたね。



時雨紫 *


園児にも遠隔授業の始まりて幼は午後のみ五歳児になる


評)
コロナ禍は園児の生活にも大きく影響が及びました。お孫さんを、五歳児らしくのびのびさせてあげようとの作者の心遣いに共感します。



菫 *


虹雨花の散りくるパティオに隣人と再封鎖嘆く共にマスクして
朝な夕なアボカドの苗に水やりてたわわに実る大樹夢見る


評)
南国ハワイの特色ある花木を詠まれた。コロナ禍の心配の無くなる日の、早く来ることをを祈りましょう。



鈴木 淡景


小春日の穏しき庭に佇みて犬と戯れし遠き日偲ぶ
去年きぞの暮独り旅せし大和路をわが折節に詠まんと思う


評)
二首とも一通り破綻なく詠まれています。もし他人の作として読んでみると、何処に感動されますか。工夫の余地があるかもしれません。



大村 繁樹


つくつく法師頻りに鳴けば汗にまみれ働きしわが夏も過ぎむか


評)
暑さの所為でしょうか、作者にしてはもの足りなさが残りました。



くるまえび


長年のうなぎ池での研究に熱中したる学生時代


評)
今月は「乞う!次なるステージ」で終わってしまい残念でした。「ハワイには棲んではいない「うなぎ」なれど家族で食べる土用丑の日」が一番でした。



寸言
 

「自作の良し悪し」は、中々わかり難いものです。思い入れが強ければなおさらでしょう。経験を述べた(語った)だけでは、読者の共感を得にくいのが短歌です。訴えたい嘆きを読者と共感しあうのが 短歌だと思います。
「一人ぐらいは、共感してもらえるかな?」という意識を何処かに置いておくと良いかも知れません。媚びは以ての外ですが。

米安 幸子(HP運営委員)


バックナンバー

2000年11月

2000年12月

2001年01月

2001年02月

2001年03月

2001年04月

2001年05月

2001年06月

2001年07月

2001年08月

2001年09月

2001年10月

2001年11月

2001年12月

2002年01月

2002年02月

2002年03月

2002年04月

2002年05月

2002年06月

2002年07月

2002年08月

2002年09月

2002年10月

2002年11月

2002年12月

2003年01月

2003年02月

2003年03月

2003年04月

2003年05月

2003年06月

2003年07月

2003年08月

2003年09月

2003年10月

2003年11月

2003年12月

2004年01月

2004年02月

2004年03月

2004年04月

2004年05月

2004年06月

2004年07月

2004年08月

2004年09月

2004年10月

2004年11月

2004年12月

2005年01月

2005年02月

2005年03月

2005年04月

2005年05月

2005年06月

2005年07月

2005年08月

2005年09月

2005年10月

2005年11月

2005年12月

2006年01月

2006年02月

2006年03月

2006年04月

2006年05月

2006年06月

2006年07月

2006年08月

2006年09月

2006年10月

2006年11月

2006年12月

2007年01月

2007年02月

2007年03月

2007年04月

2007年05月

2007年06月

2007年07月

2007年08月

2007年09月

2007年10月

2007年11月

2007年12月

2008年01月

2008年02月

2008年03月

2008年04月

2008年05月

2008年06月

2008年07月

2008年08月

2008年09月

2008年10月

2008年11月

2008年12月

2009年01月

2009年02月

2009年03月

2009年04月

2009年05月

2009年06月

2009年07月

2009年08月

2009年09月

2009年10月

2009年11月

2009年12月

2010年01月

2010年02月

2010年03月

2010年04月

2010年05月

2010年06月

2010年07月

2010年08月

2010年09月

2010年10月

2010年11月

2010年12月

2011年01月

2011年02月

2011年03月

2011年04月

2011年05月

2011年06月

2011年07月

2011年08月

2011年09月

2011年10月

2011年11月

2011年12月

2012年01月

2012年02月

2012年03月

2012年04月

2012年05月

2012年06月

2012年07月

2012年08月

2012年09月

2012年10月

2012年11月

2012年12月

2013年01月

2013年02月

2013年03月

2013年04月

2013年05月

2013年06月

2013年07月

2013年08月

2013年09月

2013年10月

2013年11月

2013年12月

2014年01月

2014年02月

2014年03月

2014年04月

2014年05月

2014年06月

2014年07月

2014年08月

2014年09月

2014年10月

2014年11月

2014年12月

2015年01月

2015年02月

2015年03月

2015年04月

2015年05月

2015年06月

2015年07月

2015年08月

2015年09月

2015年10月

2015年11月

2015年12月

2016年01月

2016年02月

2016年03月

2016年04月

2016年05月

2016年06月

2016年07月

2016年08月

2016年09月

2016年10月

2016年11月

2016年12月

2017年01月

2017年02月

2017年03月

2017年04月

2017年05月

2017年06月

2017年07月

2017年08月
  2017年09月
  2017年10月
  2017年11月
  2017年12月
  2018年01月
  2018年02月
  2018年03月
  2018年04月
  2018年05月
  2018年06月
  2018年07月
  2018年08月
  2018年10月
  2018年11月
  2018年12月
  2019年01月
  2019年02月
  2019年03月
  2019年04月
  2019年05月
  2019年06月
  2019年07月
  2019年08月
  2019年10月
  2019年11月
  2019年12月
  2020年01月
  2020年02月
  2020年03月
  2020年04月
  2020年05月
  2020年06月
  2020年07月
  2020年08月